岩波ホール、最後の上映作品、そしてご挨拶
- Mariko Itagaki
- 2022年7月11日
- 読了時間: 3分
先週のことですが、7月29日には惜しくもその歴史を閉じる岩波ホールの最期の上映作「歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡」を観てきた。放浪する人生。アフリカ、西サハラのメイクする男性たち、ウォダベやガーナの王の祭りの姿もあるが、彼の場合は、オーストラリアのアボリジニの人たちへの憧憬にみちた視線が印象的だ。私は実はオーストラリアには行っていないが、やはりその文化(アボリジニ)には強く惹かれていて、写真学校で教えていた頃、文章練習のテキストとして、「ミュータント・メッセージ」という彼らの不思議に満ちた生命の物語りを読んでもらったりしていた。しかし、あの中に映画に出ていた「ソングライン」について書かれていただろうか? もう一度紐解かないと、単に私が忘れているのかもしれないけど。聴きたいなあ・・・大地を覆う歌。
映画のことはこのくらいにして。あの貴重な空間で観れる、最後の映画です。ご興味ある方はぜひ。
そして、私の個人的な思い出になるが。
ある何年間か、映画について書かせて頂いたりしたこともある私。きっかけはこの岩波ホールだった。それ以来、物凄い数の映画をここで観せていただいた。ここがなければこれほどのクォリティの映画を何年も続けてたくさん観ることはなかっただろう。感謝してやまない。私が書かせていただいたのは、主に、アフリカやキューバの映画だったが。それがきっかけで、この手のものの、他所の上映作品についても書くようになった。
その頃、映画館のスタッフの方達ともお近づきになれて。岩波律子さんも、高野悦子さんも(2013年没) 絵本作家でもおられる、はらだたけひでさんとも、映画を通してもお付き合いさせていただいた。
私が沖縄に移住してしまうと、さすがに試写には足繫く行くことは できなかったけど、それでもずっと試写状を送り続けてくださったのは、岩波ホールだけである。有難く、また、人との付き合いの「格」を感じる事でもあった。
さすがにキューバに住み始めてからは、郵便の転送もままならず、ふっつりしてしまったのは、私でもあったが、先週、そのご無沙汰を取り戻すように、岩波律子さんにご挨拶してきた。
嬉しかった。ものすごくお久しぶりなのに、そんなことはまったく感じさせずに、また、「これで終わりなのよね」という格別ななにかの雰囲気もお見せにならず、まったく自然体でにこやかにお話しできたのが、なんとも嬉しく、また有難かった。お人柄だなぁ、と感じ入った。写真、いいお顔されてるなぁ・・・(許可を得て掲載です)
本当にありがとうございました。また、お会いできる日まで・・・! 映画ポスターの画像がうまく乗りません・・・こちらで。https://www.youtube.com/watch?v=7uBkLZLzDv0
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